全国のチーフをつなぐ次世代コミュニケーションツール Slackの使用感!

By Webmaster

2019年2月のチーフレジデントミーティングの企画もそうですが、広くできたネットワークを活かして通年性のプロジェクトを進めていくのもJACRAの支援事業の1つです。 全国多施設に広がる同志をつなぐのに最適なコミュニケーションツールはないか?と検討していたところ、すでに飯塚病院、橋本市民病院、水戸協同病院などで導入されていた「Slack」というアプリケーションが候補となりました。 従来のGoogle DriveやDropboxといったファイル共有サービスは使用したことがあったのですが、こちらのSlackはファイル共有のみならず、多数の交錯する会話や案件を整理して進めていくのに最適だということに気づきました。 具体的には#チャンネルという機能で異なるトピックを立てて、そこに関連するメンバーを誘って会話のスレッドを進めていくことができます。このように「全体に伝達したいこと」と「限定されたメンバーで進めたい会話」が並列でトピックごとに整理されている感じは今までのGoogle platformやEメールを使った連絡手段にはできないな、と思いました。タスク管理アプリの「Trello」に似ている感じです。メッセージ通知はパソコンやスマートフォンなど複数のプラットフォームで送受信できるため、まるで同じ建物内の別部署で働いているような感覚に陥ります。これはすごい! 全国のチーフたちも最初は使い慣れたLINEグループやFacebook messengerグループなどで会話していた場面もありましたが、今ではメンバー約70名が自由度高く使用してプロジェクトの相談や、普段のチーフレジデント業務での相談事にも使っています。 同じSlack内にいるメンバー同士はどのような組み合わせでも個人的にメッセージを送ることができますし、共有したファイルは異なるチャンネルにシェアするのも手軽にできます。 例えば、JACRAのSlackでは以下のようなチャンネルで連絡を取り合っています。 自己紹介用のチャンネル 各プロジェクト班のチャンネル ウェブサイトへの意見交換チャンネル 勉強会カレンダー用のチャンネル スライドや文献共有用のチャンネル 広報部門のチャンネル オススメ書籍用のチャンネル 業務連絡用のチャンネル 気軽に相談!カウンセリング、マネージメント、教育業務用のチャンネル 運営執行部のチャンネル 前回の投稿のウェブ会議ツールである「ZOOM」もそうですが、こうして良質なサービスを有効利用していくことで地理的な制約を越えて建設的に活動できることは大きな感動でした。 JACRAはこれからもメンバーを広く募っています! 前回のミーティングに来ていただいたオブザーバーの指導医たちも参加していますので、こちらのJACRA Slackに参加して全国の若手リーダーたちと交流をしたい方は管理人までご連絡ください! https://www.youtube.com/watch?v=9RJZMSsH7-g%20 What is Slack? (2min36sec)

【カリキュラム紹介】病院診療のシステム的な要素を系統だって教えたい!

By Webmaster

チーフレジデントの皆さんは、講義やカンファレンスを企画進行することも多いでしょう。先の予定を立てていくにあたり、共通で必要な症候学、疾病学などのコンテンツは想像しやすいかもしれませんが、システム的なところはどうでしょうか。ACGMEのコアコンピテンシーにも「System Based Practice (医療システムを理解した診療)」というのが含まれます。 何を習得目標にすればいいか?誰を講師として呼べばいいか?などの疑問に役立つかもしれない資料をご紹介します。 2017年に米国ホスピタリスト学会(SHM; Society of Hospital Medicine)が公表した「ホスピタリストのためのコアカリキュラム」のうち、Part 3は院内のシステム的なことや、科を超えた普遍的な学習項目をスッキリ(KAS: Knowledge, Attitude, Skills) とまとめてくれています。 以下に小項目をまとめますと、 高齢者のケア 医療を適切に受けにくい患者(vulnerable population)のケア コミュニケーション技術 臨床推論 医薬品の安全性、コスト意識、疫学的効果判定 医療資源の公平な配置 (Equitable allocation of resources) エビデンスに基づいた診療 教育者としてのホスピタリスト 医療や患者情報の取り扱い リーダーシップ 医師の労働環境をマネージメントする コンサルテーションと併診の基本 入院患者の栄養管理 緩和ケア 患者教育の基本 申し送りの基本 患者安全の基本 診療システムの問題点をあげて改善する (Practice-based learning and improvement) 院内感染症と多剤耐性菌を防ぐ プロフェッショナリズムと医療倫理 医療の質やプロセスの改善 (Quality improvement) リスク管理、医療に関連する法律を理解する チーム診療と多職種連携 (Multidisciplinary care) 病棟から外来への連携 (Transitions of…

【文献紹介】マインドフルネス活動の効果を研修医に伝えよう!

By Webmaster

米国シカゴにあるラッシュ大学からAAIMへの投稿記事を紹介します。 新年度が始まって1ヶ月が経ちますが、初学者の初期研修医が受けるストレスは相当なものと思います。それを支える指導医やチーフレジデントのストレスも相当なものでしょう。 ストレスに押しつぶされて5月病、燃え尽き、うつなどにならないように日頃から自分自身の精神状態を定期点検することが大事です。レジリエンス(ストレスから心身を守る強さ)という用語も知っておくといいでしょう。 レジリエンスを強く保つために役立つツールの一つが「マインドフルネス」です。 キーとなるコンセプトは、「振り返り、省察(self-reflection)」と「プレザンス(presence)」の二つ。 次から次へと重症な患者を見るとき、前の気持ちを引きずってはいい仕事ができませんし、ミスに繋がります。瞑想でも、ヨガでも、呼吸法でも、なんでも方法はいいのですが、自分の心がざわついているな、と確認できるようなルーチンを持っておくことが大事ですね。 <参考動画>NHKサイエンスゼロより https://www.youtube.com/watch?v=czkMCWH_clchttps://www.youtube.com/watch?v=yNNPr6gQ0yw&list=RDbS9Ge3wyWQk&index=2https://www.youtube.com/watch?v=bS9Ge3wyWQk&list=RDbS9Ge3wyWQk&index=1