【カリキュラム紹介】病院診療のシステム的な要素を系統だって教えたい!

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チーフレジデントの皆さんは、講義やカンファレンスを企画進行することも多いでしょう。先の予定を立てていくにあたり、共通で必要な症候学、疾病学などのコンテンツは想像しやすいかもしれませんが、システム的なところはどうでしょうか。ACGMEのコアコンピテンシーにも「System Based Practice (医療システムを理解した診療)」というのが含まれます。 何を習得目標にすればいいか?誰を講師として呼べばいいか?などの疑問に役立つかもしれない資料をご紹介します。 2017年に米国ホスピタリスト学会(SHM; Society of Hospital Medicine)が公表した「ホスピタリストのためのコアカリキュラム」のうち、Part 3は院内のシステム的なことや、科を超えた普遍的な学習項目をスッキリ(KAS: Knowledge, Attitude, Skills) とまとめてくれています。 以下に小項目をまとめますと、 高齢者のケア 医療を適切に受けにくい患者(vulnerable population)のケア コミュニケーション技術 臨床推論 医薬品の安全性、コスト意識、疫学的効果判定 医療資源の公平な配置 (Equitable allocation of resources) エビデンスに基づいた診療 教育者としてのホスピタリスト 医療や患者情報の取り扱い リーダーシップ 医師の労働環境をマネージメントする コンサルテーションと併診の基本 入院患者の栄養管理 緩和ケア 患者教育の基本 申し送りの基本 患者安全の基本 診療システムの問題点をあげて改善する (Practice-based learning and improvement) 院内感染症と多剤耐性菌を防ぐ プロフェッショナリズムと医療倫理 医療の質やプロセスの改善 (Quality improvement) リスク管理、医療に関連する法律を理解する チーム診療と多職種連携 (Multidisciplinary care) 病棟から外来への連携 (Transitions of…

【文献紹介】マインドフルネス活動の効果を研修医に伝えよう!

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米国シカゴにあるラッシュ大学からAAIMへの投稿記事を紹介します。 新年度が始まって1ヶ月が経ちますが、初学者の初期研修医が受けるストレスは相当なものと思います。それを支える指導医やチーフレジデントのストレスも相当なものでしょう。 ストレスに押しつぶされて5月病、燃え尽き、うつなどにならないように日頃から自分自身の精神状態を定期点検することが大事です。レジリエンス(ストレスから心身を守る強さ)という用語も知っておくといいでしょう。 レジリエンスを強く保つために役立つツールの一つが「マインドフルネス」です。 キーとなるコンセプトは、「振り返り、省察(self-reflection)」と「プレザンス(presence)」の二つ。 次から次へと重症な患者を見るとき、前の気持ちを引きずってはいい仕事ができませんし、ミスに繋がります。瞑想でも、ヨガでも、呼吸法でも、なんでも方法はいいのですが、自分の心がざわついているな、と確認できるようなルーチンを持っておくことが大事ですね。 <参考動画>NHKサイエンスゼロより https://www.youtube.com/watch?v=czkMCWH_clchttps://www.youtube.com/watch?v=yNNPr6gQ0yw&list=RDbS9Ge3wyWQk&index=2https://www.youtube.com/watch?v=bS9Ge3wyWQk&list=RDbS9Ge3wyWQk&index=1

2019 APDIM参加報告-飯塚病院編

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2019年度のAPDIM (米国内科プログラム長会議)はフィラデルフィアで開催され、今年も恒例のチーフレジデント会議が行われました。 日本からは聖路加病院や飯塚病院などの次期チーフが参加され、いい刺激を受けてきました。 飯塚病院の次期チーフのみなさんからの参加報告は、こちら。 Take home points 本場のチーフレジデントを感じることができた チーフレジデント経験者、先駆者よるレクチャーやセミナーが多くより実践的な内容が多かった モーニングレポートの仕方や出席率、ベッドサイドティーチングの仕方などはアメリカでも同様に悩んでいることが分かった 本場のチーフレジデントを知ることでモチベーションがあがり、仲間同士で滞在先で年間の計画や目標を話し合うことができた。 チーフレジデントの役割とは何なのか明確化されたものがないため、APDIMに参加することでより具体的な役割がわかった チーフレジデントになるためには必要な知識や技能を学ぶことができた 英語を頑張ろうと思える機会となった。 聖路加国際病院のチーフレジデントや日本でお世話になった米国ホスピタリストと再会でき、つながりの大切さを再認識できた。  

Welcome! 公式サイトが立ち上がりました

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2019年に日本初のチーフレジデントミーティングが開催されてから2ヶ月が経ちました。長らくお待たせしていましたが、JACRA公式ウェブサイトが完成しました。 コンテンツはこれからどんどんと増えていきますが、プロジェクト紹介、教育ツールの共有、活動紹介、などなど夢は広がりますね。 今後ともJACRAおよびウェブページへのご支援をお願いします!

[学会報告]臨床研修研究会でのシンポジウム発表

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共同代表の長崎一哉です。 第37回臨床研修研究会シンポジウム2「研修医の働き方改革」に招待され,水戸協同病院でチーフレジデントの時期に取り組んだ働き方改革のプロジェクトについて発表して参りました。 研修医と上層部をつなぐチーフレジデント制度が働き方改革や研修プログラム改善に果たす役割についてもJACRAの活動を中心にお話しし,多くの研修プログラムの先生方へご興味を持っていただきました。具体的にチーフレジデント制度の導入をご検討いただいている施設もあります。 JACRAは今後もチーフレジデントに関連した活動を行い,卒後研修教育の改善に寄与して行きたいと思います! 発表スライドの一部を抜粋して共有させていただきます。 発表スライドの全文はこちら